ホットペッパービューティーのサロンレポートを使った分析とマーケティングその1
と大変長いタイトルをつけたわけなのですが。(本文も長いので興味のない方は閉じ推奨)
SOCOでは毎日ホットペッパービューティーのサロンレポートをダウンロードして数字を分析しています。
そこから色々なことが見えてきます。
どういった部分を見て分析しているのかSOCOの試みをご紹介します。
結構リアルな数字が出てくるのでホットペッパーを使っていてサロンを経営されている方には面白いかと思います。
まずアクセス数
赤線のグラフがSOCOの総アクセス数です。
今月のPVは現在3万ちょいだとわかります。
ちなみに赤線の下の青線は同じ広告プランの同エリア平均値。SOCOはプラチナプランというWEBベースでは一番上のプランです。
しかし、さらに上のプランで、紙媒体をくっつけたプラチナL、LL、LLLがあります(超高い)
僕は紙媒体はあまり信じていない(可視化できない)のでこちらはやっていません。
グラフを見ると平均よりはアクセス取れていることがわかりますね。それ以外の下位プランは「青丸」「紫線」「紫丸」のグラフです。
下位プラン(バリュー、シンプル、ライト)よりプラチナプランはアクセスに3倍くらいの差がありますね。
どうして差がつくかというと、同じエリアで検索した時、上のプランの方が上位表示されるからです。(google検索で1ページ目に表示されるみたいなものです)
さらに細かく数値化したものが以下の画像になります。
※1月27日までのデータですが、1月号は掲載期間が長いので他の月よりアクセスが伸びます。(逆に12月号は掲載期間が超短い)
やーリアルですねw
データが11月からなのは11月にホットペッパービューティーがフルリニューアルしたからです。
ではそれぞれの数字の意味から。(概ね合ってると思うのですが、厳密には意味合いが違う箇所があるかもしれないので、取り扱いはご自分の責任でよろしくお願いいたします)
「総PV数」
サロンに関するすべてのアクセスを集計した数字。
「サロン情報PV数」
ブログとかスタイル詳細とかクーポンページとか以外でサロン情報を見た数字。
「スタイル詳細PV数」
スタイル詳細ページを見た方の総数。ヘアスタイル写真のページですね。
11月、12月に比べて1月の数字がハネてるのですが、こちらは後述します。
「クーポンメニューページPV数」
クーポン・メニューのページを見た方の数
「クーポン印刷PV数」
はトップページ右下のあたり、
を押した人の数。
「予約完了PV数」
は実際にネット予約をした人の数。(電話、その他経由は別)
上記の数字がとりあえず基本的な数字になります。
さて、さらにその下
CVR(コンバージョンレート)ACR(アクションレート)
とありますが聞きなれない言葉なので「なんじゃこりゃ?!」となりますよね。
簡単です。
まずCVR(コンバージョンレート)
これはざっくり言うと「予約してくれそうな人の割合」です。
算出方法は
クーポンメニューページPV ÷ サロン情報PV です。
お店の詳細を見ている人の中で、「予約しようかなー。値段いくらくらいかなー」と思って実際にクーポンメニューページに飛んでくれた人の割合です。
この数値が高ければ高いほど「予約してくれそうな見込み客が多い」ということになります。
ウチだと1月度のCVRは
クーポンメニューページPV(181) ÷ サロン情報PV(6053)
=0.02990253 =3%
ということになります。
次にACR(アクションレート)
こちらは実際クーポンメニューページから「予約をした人の数」です。
先ほどの「予約しようかなー。値段いくらかなー」の人が「実際予約しました!」の割合ですね。
言い換えると「予約してくれた人の割合」です。
算出方法としては
予約完了PV数 ÷ クーポンメニューPV数です。
さて、このCRV(コンバージョンレート)とACR(アクションレート)以前までむちゃくちゃ重要な数値だったのです。
10月まではこの数値をいかに上げるか、に腐心してマーケティングしていました。
しかし、11月のフルリニューアルによって、あまりあてにならない数値になってしまいました。
なぜなら
「予約完了までの流入経路が分散してしまったから」です。
どういうことかというと
特集ページからとかぁ!
スタイル詳細ページからとかぁ!
いろんなところからすぐ予約できる仕組みに変わったからです。
そしてとても残念なことにリニューアル後は「別経路からの予約に対して数値が拾われていない」のです
11月のフルリニューアルまでは予約の入り口が「クーポン・メニューページ」しかなかったのでCVR、ACRの意味合いが超重要でした。
しかし!リニューアルでUIが改変されてから、他の流入経路からのCVR、ACRをカウントしていないので、完全に意味のない数字に成り果ててしまったのです!
以前はCVR平均値30%〜40%くらいだったのが、11月のリニューアル後は5%とか笑
僕の知り合いのサロンのACR(アクションレート)なんて以前30%くらいだったのが170%とか行っちゃってますwそんな数字全く役に立たない。。
早く意味のある数値として算出できる仕組みに変更してもらいたいものですリクルートさん。
さて、話を戻しましょう。
ホットペッパービューティーのCVR、ACRに関してはビジネスモデルやサロンの特性で上下します。
大体こんなところです↓
お題「CVR、ACRは」
1.リピートのお客様が増えれば増えるほど高くなる。
2.低単価サロンの方が高くなりやすい
3.高単価でスタイル詳細PVやサロン詳細PVが高いサロンの方が低くなりやすい
1に関して、2回目以降来店でネット予約の方はだいたいすぐにクーポンメニューページに飛ぶでしょう。導線が一本で成約率が高いので必然的にCVR、ACRは上がる。
2に関して、こちらは知り合いが経営している低単価サロンのレポートを見て確信したのですが、総PV・サロン情報PVなどが平均かそれ以下なのに、CVRとACRはめちゃ高いのですね。値段も安いし初めから予約する気満々のお客様が多い。
これは完全に低単価サロンのビジネスモデル勝ち。ということになります。
3に関して、色々な導線からスタイル詳細に飛んできた方がサロン情報PVにも流れる→一応クーポンページも見る→でも値段高いからやっぱ止める。といった流れでCVR、ACRが下がる。
あたりかなーと思っています。
さて、上記を元にCVR、ACRをマーケティングに活かす方法ですが、、
1.の視点が一番重要です。
2.3.はビジネスモデル自体を変えることなのでなかなか変更するのは難しい。
(ただしクーポンを安く設定したりしてテコ入れすることは可能)
さて、ここまでくると答えは簡単ですね。
重要なのは「リピート」です。
徹底的にリピートしてくださるお客様を増やして予約成約率を上げていくのです。
大体オープンしたてのお店のACRはエリア平均よりすごく低くなります。
なぜか?
まだ固定客が多くないからです。
でもしっかり固定客がついてくると、徐々にACRが上がってくる。
経営者はCVR、ACRをいかに短期間で平均まで乗せて、平均を超えて伸ばしていけるか。そのための重要な指標として注視し、活用すればいいのです。
さらにリピートしてくださるお客様を増やすためにホットペッパービューティーを使って何ができるか?
やれることは山ほどあって、SOCOで取り組んでいることも色々とあるのですが、そこは企業秘密です笑
やー、でもサロンレポートを使った指標の肝はCVR、ACRだったのですが、今や意味をなさなくなってしまいましたからねー。リクルートさんなんとかしてくださいよ(切実)
あと、別の活用方法ですが、他サロンのレポートを見た結果
「エリアによってCVR、ACRが高いエリアがある」
というのもわかってきました。
要はエリアによって「hardモード」「easyモード」があるということです。
ここらへんのデータが見えてくると、出店エリアの判断材料としてかなり重要な数値になってくるかと思います。
CVR、ACRに関してはこれくらいです。
そのほかにブログ閲覧PVや口コミ閲覧数も算出されます。
ウチはブログ閲覧数が平均よりかなり高いのですが、これは単純に
「たくさん書いているから」
だと思っています。やればやるだけ結果が出ます。社内でブログ更新の仕組みを作り、どしどし書くしかありません。
さて長くなったので今回はこのへんで。
次回はSOCOのスタイル詳細PV数が急上昇した理由をご紹介します。