こんにちは関山です。




さて、前回「仕事」ってなんだろう?という事についてブログを書きました。


前回の冒頭で書きましたが「あるきっかけがあって仕事について考えた」わけです。そのきっかけは。


スタッフYORKの「子育て」だったのです。





ご存知の方も多いと思いますが、YORKは1児のママです。


彼女の現在ワークスタイルは、時間はランダムで基本自分のお客様のみ担当しています。


いま現状で保育園に預けられていないので、勤務体系はそうならざるをえません。


状況によって旦那さんや実家に預けてくるのですが、無理な場合はお店に連れてきています。


しかし、1歳数ヶ月の子を連れて仕事をするというのは本当に大変です。


ちょっと目を離したスキに色々と動きまわるし、急に泣き出したりもする。


だから手の空いているスタッフが面倒を見ながら仕事をしているというのが現状です。



 


 


 


彼女としては子育ても頑張りたいし、仕事でも結果を出したい。


僕もYORKにバキバキに仕事をしてほしいと思っています。


しかし現状保育園に預けられていない以上、仕事に制約が出るのは避けられません。


そうすると働き方はいわゆる「面貸し」のような形態になるしかありません。


僕も以前面貸しの形態で働いたことがあります。様々な考え方があるかと思いますが、誤解を恐れずに言うと、個人的には面貸しの雇用形態は「美容師をダメにする」と思っています。


相当に将来のビジョンがはっきりしていて意思の強い人でないと「仕事」になりにくいのですね。「労働」になりやすい。


お金は稼げるけどキャリアは積み上がらない。







この件で僕は仕事の定義について考えました。今YORKにやってもらっていることは「仕事」ではなく「労働」に近いのではないか?


育児・待機児童問題で一番やっかいなのは通常の仕事ができなくなることによってキャリアが断裂されることです。


そうなるとキャリアを伸ばすことが難しいだけでなく、積み上げてきたキャリアを失ってしまう。


そういった状況を作ってしまっているのではないか?


彼女との付き合いは長く、もうかれこれ10年くらいになります。


めっちゃ仕事が出来て仕事に対する熱量も高い。


そんなYORKが制約によって仕事ができていないのは超もったいない。


だからもっと仕事と子育てを両立できる環境を作らなくてはいけない。


仕事、子育て両方をそれぞれ独立した事象として捉え直し、仕事は仕事でしっかり結果を出してもらって、子育ては子育てでしっかりやる。



 


 


 


 


と、以前YORKと飲みに行った時にそのような感じで話しました。


付き合いが長いので彼女は僕の強みも弱みも知っているし、お互いの関係性において言いたいことは言い合える仲なので、僕は僕でズバッと言うし、彼女は彼女で思っている事をハッキリ伝えてくれます。


その中でどういった状況が双方にとって最善なのかを考えました。


最終的には保育園に預けらるようになったら雇用形態を変え、労働時間を確定させ、より仕事に関われる時間を増やす。


その中で新規のお客様に入客し、売上を伸ばしつつコンテンツ作りにも積極的に参加していく。


ということで合致しました。


 


 


 


 


 


さて、しかしながら、今述べたことは「保育園に入園できること」が前提になっているわけです。




4月から保育園に入れるか否か。




その一点に今後の展開の可否がかかってきます。




2月は保育園に入園できるかどうかが多くの自治体で発表される時期です。


最近のSNSなどで流れてくるニュースでは日本の保育行政に対する不満で溢れれています。


 


保育園の第一志望受かったけどやっぱり日本死ね



「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい背景 --- 駒崎 弘樹


 


"保活"への怒り その背景は NHKニュース


 


 


むぅ、かなり厳しい状況ですね。



そらそうですよね。保育園に入れるかどうかが仕事におけるキャリアの死活問題になっているわけですから。


あの手この手を尽くしてどうにかこの激戦を乗り越えたい家庭がいっぱいある。





で、2月の発表で今回YORKは認可の保育園の抽選に落ちてしまったのですね。(落ちてしまったという言い方はアレですが、要は他の申込者に比べて家庭的・経済的にまだ余裕あるよね。とみられてしまったわけです)


他の選択肢として、無認可の保育園やベビーホテルなどがあるそうなのですが、やはりコスト的には割高になるそうで。。






そういう状況になり、今後の展開をまた考え直さなくてはいけなくなりました。


ニュースやネット上の言説を見ていてもこの「保活」問題に関して様々な意見があります。


保育園に入れないのは行政の怠慢だ。とか



仕事も育児も全てやりたいという母親の方が無理なのだ。とか



会社側が相応の福利厚生を用意していないからダメなのだ。とか




それらを読んで色々と考えた結果、個人的にはこの「仕事と子育て」問題に関して、どこかに責任の所在を置くこと自体が無理なのではないかと結論づけました。



多方面から色々な意見があるのですが、その全てを解消する妙案は存在しないのです。





ではどうするか?僕の答えはこうです。






今現状においてやれる最善の意思決定をスタッフを中心とした利害関係者全員で話し合って考えるしかない


そうした話し合いの中で、最高の状態というのは難しいとしてもさしあたり全員が納得感を持って着地できる地点を模索する。


そういったプロセスでしか現状をより良くしていくことは難しいのではないか。


要は「丁寧にコンセンサスを取って、関係者全員に起こりうるであろうストレス要因を常に取り除いていく」ということです。





何かに不満を訴えていても状況はそう簡単に好転しないし、時間はどんどん過ぎていく。であれば自分の変えられる範囲でベストは難しいけど、ベストに近いベターを探す。


非常に当たり前の事なのですが、それを周知し皆で共有する事でしか基本的合意には至らないし、前には進めないと思うわけです。


なので今後の働き方に関して、状況に合わせてフレキシブルに調整していく。もちろんその中で最も彼女の真価を発揮できる働き方を僕の方からも提案していきたいと思っています。






かなり長くなったのでそろそろまとめます。






前回のブログであるきっかけがあって仕事について色々と考えた。と、書きました。


仕事は多くの人にとって人生の大部分を占めており、現代においては男女関係なしに重要な「生きがい」になっているわけです。


それを子育てか?仕事か?といったオルタナティブな選択しかなくなってしまうのはいかがなものか?


では、色々な障壁を越えてでもやりたい仕事ってなんだろう?そういった素朴な疑問から仕事について考えていました。


結局子育ても仕事も完璧な答えはないので、状況に応じて新しくその時そのタイミングにフィットした仕組みを考えるしかない。


ただ、そういった中で色々と思い悩み解決することで、組織も個人も経験値が溜まって、次に同じように子供を産むスタッフができた時に、より良い方法を提示できるようになるかもしれない。






元来人間はそうやって進化してきたのだし、おおよそこういった問題は未来永劫続いていくのではないかと思っています。





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YORKさんにこの文章ブログに載せてもいい?って聞いたら「えーちょっとヤダけどいいですよ」と言われたので載せました♡