自由と自律 SOCOにおける運営方針
こんにちは関山です。
8月の美容室は閑散期といわれています。SOCOにおいてもあまり忙しくない営業の日もありました。
「忙しい」「暇」関係なく、どうモチベーションを保ち仕事を作り出していくか。答えはそう簡単ではありません。
ちょうど次回の全体ミーティングで僕がプレゼンする内容をまとめ終わったので、今後のSOCOの運営方針をミーティング前にブログにアップしておきます。
作るにあたって参考にしたのはNETFLIXの運営方針Netflix Culture: Freedom & Responsibility
自由と責任を基調とした聡明で素晴らしいプレゼンテーションです。
今回は完全にスタッフ、美容師中途・新卒向けのブログです。
興味のない方は飛ばしてください。
いつもどおり長文で申し訳ない(yorkに怒られる笑)
「自由」と「自律」SOCOにおける運営方針
「自由」と「自律」
SOCOでは「自由」と「自律」を尊重する会社を目指しています。
ここでいう自由とは、ただ単に野放しの自由でスタッフに甘くやさしい会社ということではありません。
スタッフにはある意味厳しい環境になるが、より選択肢が多く、自分のキャリアに挑戦することができ、やりがいのある仕事をするための自由です。
一方モチベーションを保ちパフォーマンスの高い仕事を成立させ続けるために必要なのは自律です。
誰もが直感的にわかっているはずです。そのどちらが欠けても人は「やらない」し「できない」
SOCOにおける優秀な人材の定義は、その両方を本質から理解し、実践できる人のことです。
プレイヤーとしての美容師
何度かブログでも書きましたが、美容師のプレイヤーとしての寿命は長くない。
我々はプロスポーツの選手のように、限られた時間の中で最高のパフォーマンスをあげ続けていかなければいけません。そうしないとあっという間に引退になってしまう。
しかし、美容室とプロスポーツとの大きな違いは、ポジションの数が限られてないということです。
野球であれば9人、サッカーであれば11人。限られたポジションに対して生き残り競争をしますが、美容室では関係ない。
ベンチを暖める必要はありません。全員がトップクラスのスターティングメンバーであるべきです。
優秀なスタッフが増えれば、もっと多くのことをレバレッジをかけて早く成し遂げることができます。
お互いが大きな仕事をしていくために、助け合い、次のステージに進み、さらに大きな仕事を達成できるように切磋琢磨します。
すばらしい職場環境というのは驚く程優秀なスタッフが同じ目線で一緒に働いていること。
ちなみに、初めからパフォーマンスが低い人は論外ですが、ものすごく優秀だけど協調性がなかったり、メンタルの振り幅が大きすぎて一緒にやっていけないくらいひどい人材も必要ありません。
それを許容する会社もありますが、チームを運営するうえでコスト高になるので、SOCOには不要です。
もちろん、尖っているくらいの方が面白いことをやれる人が多いのも事実です。チームを尊重し会社の文化に沿う限りは多様性を許容します。
組織が大きくなるリスク。官僚化と政治化
責任感がある人は自分で考え行動を起こせます。自由な環境があれば自らを活かすことができます。だからどんどん結果を出す。
しかし多くの会社は大きくなるにつれ優秀な人の良さを潰していく方向に舵を切りだす。なぜか?
会社が大きくなると
①運営が複雑になり、運営を明確化するためにたくさんの規則ができ自由度が減る。
②パフォーマンスが低く経験年数だけある人が、個人の利権を主張し、社内政治を持ち込みだす。
そうすると、パフォーマンスの高いスタッフからするとつまらない環境になっていきます。結果、つまらなく感じた高パフォーマンスのスタッフがどんどん辞めてしまうというサイクルに向かいます。
プロセスを整備して運営を明確化するというのは短期的には業務が整理されるのでメリットがあるかもしれません。しかし、市場は新しい技術、競合やビジネスモデルの登場で常に変化します。整備されたプロセスのなかで仕事をすることしかできないスタッフが増えてしまうと、環境の変化やスピードについていけません。
また、利権を主張し政治化するスタッフが現れると、個人のパフォーマンスが低いだけでなく、組織全体の士気を下げ足を引っ張りだします。
そうならないようにどうするか?
経営者がどうにかするのか?
ぶっちゃけ、経営者の力だけではどうすることもできません。
答えは簡単です。スタッフ一人一人が自由と自律を理解し実践できていれば官僚化・政治化した組織になること自体がないのです。
とはいえ組織が大きくなるにつれてそういった状況になることもあるでしょう。そうなった時にはマネジメント側が適切な処置を取り官僚化しないように環境を改革し、不適切な人には状況を改善するよう指導し、改善できないようであれば去ってもらう。
『プロセスを整備することで複雑化かつコモディティ化する業界に対応する』
のではなく
『高いパフォーマンスを発揮できるスタッフの比率を高めることでイノベーションを起こし続け、勝ちのこる』
のです。
自由と自律の本質を理解する
多くの会社は大きくなるにつれて自由度が狭まりますが、SOCOでは逆に広げていきます。
それは休みを増やすことであったり、多様な働き方であったり、給料を他社水準より圧倒的に高くすることだったり、何かクリエイティブなことをしたいとか、みんなでレクリエーションしたいと思った時に使える予算を増やすことであったり、想像しうること全てにおいてです。
それらを手にするために必要なのは結果です。パフォーマンスを発揮し、結果をだしさえすれば会社は望む全ての要望に対して真摯に検討し、可能であれば即座に実行します。
優秀なマネージャーは、スタッフを1から10までコントロールすることなく適切な道筋を示すことですばらしい成果をだす人です。
優秀なスタッフは細かい指示で動くのではなく、組織の文化に則って文脈を理解し、考え、行動し、成果を出す人です。
全スタッフが自由と自律を本質から理解し、行動指針とすれば、大きくなっても、規則でがんじがらめにする必要もなく、すばやく、フレキシブルな組織作りを達成できる。
何度もミーティングを開き、トップがビジョンを示し、短期的にモチベーションを上げることもできるでしょう。
酒場で酒を飲み交わしモチベーションを上げることも方法としてはあるでしょう。
それらは素晴らしいことです。しかし同時にそれらは短期的なカンフル剤にしかなり得ません。自己啓発書を読んだ後のように3日もすればモチベーションは下がっているのが関の山です。何度もミーティングを開けばミーティングすること自体が仕事になってしまう。
そうならないために、物事の本質を理解するのです。本質を理解することができれば組織や環境に頼らず自分自身でモチベーションをコントロールすることができるようになる。
最後に
経験年数や過去のキャリア等は全く意味を成しません。また、初めから飛び抜けて優秀であることもあり得ません。自らの才能を信じ、学び、考え、行動し、そうなれるように努力をする人だけに最良のポジションと人生をかけて仕事に打ち込める環境が用意されます。
成長機会は、大きい仕事と、優秀な同僚という環境で育まれます。
自分がより成長したいと考えるなら「会社に所属する従業員」になるのではなく、自ら考え、成長し、自由と責任の本質を理解した「個人」であるべきです。
スタッフのみなさまへ。ヨシ