【書くことは思考を整理すること。文章をスラスラ書けるようになるための方法〜技術編〜】
こんにちは関山です。
前回の 〜意識編〜 では、文章を書く意味、理由など「書く」にあたっての考え方や心構えについてお伝えしました。
今回の〜技術編〜では実際に書くためにどのように書いていけばいいのか、より実践的な技術について解説したいと思います。
【この記事を読む意味と効用】
・ 文章を書く苦手意識が薄まる、文章を書くスピードが上がる
・ 長文でも短文でも用途に合わせてまとまった文章を書けるようになる
・ 文章(ブログ)を頑張ってみようかな。という気になれる
【「書く」ための具体的な技術 構成を明確にする】
まず前回のおさらいから。
前回、わかりやすい文章の特徴は「文章の構成が明確になっている」と述べました。
また、文章を書くことが苦手な人は「構成を組まずに文章を書いてしまっている人だ」と述べました。
文章の構成には一定の雛形があります。
1.「タイトル」
2.「冒頭」
3.「本文」
4.「締め」
です。
前回の 〜意識編〜における文章の構成は以下の通りです。
1.「タイトル」=【書くことは思考を整理すること。ブログがスラスラ書けるようになる方法〜意識編〜】
2.「冒頭」=【この記事を読む意味と効用】
3.「本文」=【なんのために文章を書くのか?】+etc...
4.「締め」=「文章に対する苦手意識がなくなり、文がスラスラ書けるようになります」
さて、それぞれのセクションに対する具体的な「書く」ための技術をお伝えします。
中でも、人に「わかりやすいな」「読みやすいな」と思ってもらうための文章を書く技術について書きます。
【書くための具体例】
まずは書くうえで、文章を構成している要素(1.タイトル 2.冒頭 3.本文 4.締め)に対して、それぞれをどのように書くと効果的なのか、具体例をお伝えします。
《1.〜タイトル〜》
一目見たときに「あっ」と思うようなインパクトのあるものや「悩みを解決するもの」「疑問を解消するようなもの」が理想です。
「釣り」タイトルでも構いません。むしろ今の時代そういったタイトルの方が読んでもらいやすいです。
また想定読者に対して、どういったものが悩みとしてありそうか?を想像してタイトルを考えます。
本記事の想定読者は「文章をスラスラ書きたいけど上手く書けない」という方や「ブログ書くの苦手だな〜」という悩みを持った美容師さんです。
《2.〜冒頭〜》
このパートではどうすれば悩みや疑問が解決するのか?の方向性を大枠で提示します。
もしくは疑問形や問題定義するカタチで読者に投げかけてもいいでしょう。
箇条書きでリストアップすると、よりわかりやすくなります。
読者がどのような悩みを持っていて、それが本文を読むとどう解消できるのか?を先に提示してしまいます。
本記事の「冒頭」は以下の通りです。
・ 文章を書く苦手意識が薄まる、文章を書くスピードが上がる
・ 長文でも短文でも用途に合わせてまとまった文章を書けるようになる
・ 文章(ブログ)を頑張ってみようかな。という気になれる
《3.〜本文〜》
メインです。
通常このパートが一番ボリュームあるセクションとなります。コンテンツの中心です。
扱うテーマによってどれくらいの深さまで掘り下げるのかが変わってきます。また、それによって文章全体の長さが変わってきます。
《4.〜締め〜》
書いてきたことの結論を述べます。
雛形をもう少し細かく書くと
1. タイトル【伝えたいこと】
2. 冒頭【この記事を読む意味と効用】
冒頭 A
冒頭 B
冒頭 C
3. 本文【文章とは?言葉とは?】
本文 A
本文 B
本文 C
etc...
4. 締め【主張のまとめ】
という構成になっています。
書き慣れないうちは、上記1〜4の雛形を意識して文章を書いていくと論理的でわかりやすい文章が書けるようになります。
【実際に書くためには?】
では、実際に書く作業についてお話しします。
普段文章を書くのはPCなりスマホなりを使うことがほとんどだと思います。
まずは先ほどの枠組みをデバイス上で書いてしまいます。
タイトル【】
冒頭【】
本文【】
締め【】
頭の中で構成するだけでも書き進めることは可能ですが、慣れないうちは構成自体をデバイスに書いてしまうことをオススメします。
その方が書くべきことが明確になります。
これが組めれば、中の文章(コンテンツ)を埋めていく作業となります。
タイトル【xxxxxx】
冒頭【xxxxxx】
冒頭 A
xxxxxxxxx
冒頭 B
xxxxxxxxx
冒頭 C
xxxxxxxxx
本文【xxxxxx】
本文 A
xxxxxxxx
本文 B
xxxxxxxx
本文 C
xxxxxxxx
etc...
締め【主張のまとめ】
xxxxxxxx
このように雛形の下に文章を書いていって、不要になった部分は削除すればOKです。
では、前回の〜意識編〜を参考に内容の書き方をみていきましょう。
【実践 文章を書いてみよう】
「タイトル」は
【書くことは思考を整理すること。ブログがスラスラ書けるようになる方法】
に決まったとして、次に書き進めるのは「冒頭」です。
このパートでは、本文を読むことでどういったことが改善されるのかを書いていきます。
〜意識編〜の「冒頭」は
【この記事を読む意味と効用】
・ なぜ文章を書くのか?が明確になる(冒頭A)
・ まとまった文章を書く心構えができる(冒頭B)
・ ブロネタの幅が増える(冒頭C)
でした。
冒頭が決まれば「本文」に移ります。
「本文」では「冒頭」でリストアップしたもの(冒頭A.B.C)に対して、具体的にどうすれば悩みや問題が解決するのか《主張》や《詳細》、《具体例》を書いていきます。
〜意識編〜では
冒頭A「なぜ文章を書くのか?が明確になる」
↓
主張・詳細《想定読者を明らかにすることで、誰に対して文章を書くのかがはっきりする》
具体例《文章を書くことで人生がより効率よく、より豊かになる。また、その理由を書く》
冒頭B「まとまった文章を書く心構えができる」
↓
主張・詳細《文章の構成がわかれば、まとまった文章もスラスラ書けるようになる》
具体例《文章構成がわかるとなぜスラスラ文章を書けるようになるのかの理由を書く》
冒頭C「ブロネタの幅が増える」
↓
主張・詳細《想定読者が定まっていないから、または文章構成を理解していないからネタが浮かばない。それがわかればブログネタを設定することはそんなに難しくない。
具体例《ブログネタを解消するために何をすべきかの理由を書く》
このような感じで「冒頭=解決できるもの」→「本文=解決するための《主張・詳細》と《具体例》」
を対応させます。これが文章の基本構成となります。
【具体的な書き方 実演】
では美容師さんがヘアスタイルや髪の毛についてのブログを書くとして、上記構成を使って書く場合、どういった書き方があるでしょうか?実際に構成を書いてみたいと思います。
今はツユ時期なので「ツユ時期、髪の広がりに悩んでいる読者」という想定で書いてみます。
まずは構成の雛形
1.「タイトル」
2.「冒頭」
3.「本文」
4.「締め」
この中に書くべき文を当てはめていきます。
1.「タイトル」
「ツユ時期対策!広がらない髪を手に入れるためには?」
2.「冒頭」
冒頭A ・広がらない髪を手に入れるためには?〜普段のお手入れが大切〜
冒頭B ・広がらない髪質づくり。実は簡単
冒頭C ・これで完璧!ツユ時期対策のスタイリング剤
3.「本文」
本文A「ツユ時期に髪の毛が広がって困っている人はいませんか?」
※広がらない髪を手に入れるための具体的な主張を述べます。毛髪科学などを絡めて文を書いてもいいでしょう。
本文B「広がらないためには髪質づくりが重要。美容室でのヘアカット、ヘアカラー、トリートメント。見直してみては?」
※ 現在一押しの薬剤・商材。例えばイルミナカラー・ケアブリーチ・最新のトリートメント・スチーマーなどについて書くといいでしょう。
本文C「ホームケアでは何を使っていますか?このスタイリング剤でツユ対策はバッチリ!」
※ツユ対策に一押しな店販商品とオススメする理由を書くといいでしょう
4.「締め」
これでツユ対策は完了!楽して夏を迎えましょう^^
基本構成は以上となります。
実際、構成を書き終えるまで10分〜15分くらいでした。
それから本文を書き込むわけですが、1時間以内、慣れれば30分程度で書き終えることができるでしょう。
自分自身普段こういった文章を書くことはあまりないですが、構成に従って書けば誰でも簡単に書くことができます。
【構成を理解した先に見えてくるもの 長文を書くことも難しくなくなってくる】
構成を理解できるようになると、文章の長さや深さは自分のさじ加減で自由自在となります。
内容の濃いものを書きたい場合、本文自体の論考を深く掘り下げていけば内容が濃く長い文章になります。
世の中にある書籍というのはある一定のテーマを深く掘り下げて200ページなり300ページの一冊の本となっています。
しかし、ブログだとそこまで書いても現実的にあまり読んでもらうことは難しいでしょう。
どれくらいまで掘り下げるかは本人次第ですが、僕は比較的本文を長く書く方です。
そして、書いている途中から次から次へと他にも書きたいことが浮かんでくるので、毎回どのくらいの深度で書くかは悩みます。
【ネタ作りなど簡単。枝葉に別れたテーマでネタ帳を作る】
このようなスタイルで文章を書いていると、書いているうちにどんどん書きたいテーマは枝分かれしてきます。
僕であればこの文章の中で
「文章を書くことはプログラミング言語を書くことと似ているな」と閃きました。
であれば
「プログラミングを学ぶことは文章を書くことと同じ、美容師がプログラミングを学ぶべき理由と学習方法」
みたいなタイトルで、文章構成とプログラミングの構造的類似や、リテラシーとしての効用を主題として1記事書けるかもしれません。
本当は一つの記事で考えのすべてを書きたいのですが、先ほど述べた通り、ブログであまりに長い文を読んでもらうことは現実的ではありません。
そういった場合は、枝分かれして思いついたテーマを「メモ」しておきます。
必ず思いついた段階でメモするようにしましょう。じゃないと忘れます。
また、枝分かれしたネタを思いついたら、上記例
「プログラミングを学ぶことは文章を書くことと同じ、美容師がプログラミングを学ぶべき理由と学習方法」
のように「タイトル」として成立する文で書き込むようにしています。
その方が後にこのテーマで書こうと思ったときに、具体的な本文の内容を想起しやすくなります。
僕はPCで作業することが多いので、wordで「title memo」というファイルを作って、そこにメモをストックしています。
今はスマホから書くことも多いと思うので、スマホメインでブログを書く方は「メモ」機能に書き込めばいいでしょう。
【まとめ】
以上、文章の構成方法と構成するための技術について書きました。
まとまった文章を書く上で、構成の枠組みを知っているか否かの差は大きいです。
今回は基礎的な部分について書きましたが、文章を書く技術は他にも様々な領域があって奥が深い。
この記事を書いている最中にもライティングに関して「あれも書きたい」「これも書きたい」と様々な領域が思いつきました。
例を挙げると
・ 文体の重要性
・ センテンスの区切りかた
・ 批評的視点での文章の書き方
・ 自分語りする?しない?
・ リライトの重要性
・ 使うデバイス・フォーマットの重要性
・ 基本構成以外での書き方
etc...
などなど。
例えば僕が以前書いた
では、今回お伝えした書き方とは違った方法で文章・文体が構成されています。
それらについて書くとさらに膨大な量になるので、別の機会に書きたいと思います。
文章を書くことに、ある一定の雛形はあっても、そこから先は本人の経験してきた「何か」に依存する部分が大きい。
また「書く」という行為を通して自分の考えていることが整理され、新たな視点を閃くことが多々あります。
だからこそ文章を書くことは奥が深く難しい。
だから楽しい。
ヘアデザインと一緒です。
みなさま。自分にしか書けない執筆に挑戦してみてはいかがでしょうか?
関山