さて、第2回。


 


 


今回は2.【建築・インテリアデザイン】についてです。


 


 




 


 


【建築・インテリアデザイン】


 



 


「建築」と「インテリアデザイン」はそれぞれ違いますが、隣接しているものではあります。


 


まずはそれぞれの定義から。


 


建築→建物の構造全体


インテリアデザイン→建物の中、内装デザイン


 


建物というのは一度建ててしまえば何十年も「そこにある」ものなので、耐久力はもちろん、時代を超えた構造的な美しさも予見して設計する必要があります。


 


インテリアデザインも何十年もある可能性はありますが、建築よりもファッション的要素が強いといいますか。


時代の中で流行っているインテリアデザインというものは存在します。


 



例えば2000〜2015年あたりには「ヨーロッパアンティーク風」が流行りました。  


その前1990年代はイームスやコルビジェなど「ミッドセンチュリー」と呼ばれる時代の家具や、60年代〜70年代のレトロフュチャーの世界観なんかが流行りました。


キューブリックの「2001年宇宙の旅」とか「時計仕掛けのオレンジ」みたいなインテリアといえばわかりやすいでしょうか。


 


現在進行形で流行っているのはネオン管などをサインとして使った、レトロポップアメリカンなインテリアデザインとかでしょうか。


 


今回は美容師の方向けなので【インテリアデザイン】をメインに、参考となるイメージ・アイデアソースをご紹介したいと思います。


 


 






 


 


 


【インテリアデザイン】


 


 


〜長坂常〜


 


僕が自分でお店の内装デザインをするときに最も参考にしているのが長坂常さんです。


Schemata Architect(スキーマ建築計画)という建築・インテリアのデザイン事務所を主催されています。


 


みなさんの身近なところでいうと、ブルーボトルコーヒーの日本におけるインテリアデザインを手がけています。


 


前回グラフィックでご紹介した長嶋りかこさんともよく一緒にお仕事されています。


 


僕が最も衝撃を受けたのが以下のインテリアデザイン。



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完全な引き算。


というか、もともとあったものを剥がしただけ。


床がツヤツヤしているのはエポキシという樹脂で塗っているからです。


 


資材の印刷跡とか、現場の職人さんが躯体に書いたであろう、本来は人目につかないメモ書きなんかもそのまま魅せてしまう。


 


 このセンスに脱帽しました。


 









 


〜mangekyo〜


 



mangekyo(マンゲキョウ)は札幌に拠点を置く、桑原崇さんと児玉結衣子さんの2人が主宰されているインテリアデザイン事務所です。


 



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僕がまだ独立前、当時mangekyoが東京で事務所を構えていた時期があり、髪を切りに来てくださって、その時にお世話になりました。


 


建築・インテリアはもちろん、その他多くの分野において造詣が深く、毎回濃い話をさせていただきました。


 


スキーマの長坂さんについて教えていただいたのもmangekyoさんからです。


 


以前僕が務めていた美容室のリニューアルデザインなんかもお願いしました。


その時の経験を元に自分で内装デザインをやるようになりました。


 


ちょうど今札幌にいるので、明日お会いすることになっています。楽しみです。


 






 


 


〜WONDER WALL〜


 


 


 


片山正通氏が主宰するインテリアデザイン事務所


かなり有名な方です。


ユニクロの海外店舗デザインなどを手がけています。


 


僕が素晴らしいと思うのが代官山A.P.C HOMMEの店舗デザイン。



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この店舗は僕が知る限り、かなり前からありますが、今見ても全然古く感じない。


いや、なんかオシャレすぎてズルい笑


 


スペースに対する自覚を感じます。


自分でデザインしていて思うのですが、スペースって超重要で。


どれくらい空間的猶予を持たせられるかで、見え方って全然変わってくるんですよね。


 


とはいえ、東京は家賃が高いので、商業ベースで考えるとなかなか贅沢にスペースを使うことができない。


スペースを拡張してみせるために、僕が自分でデザイン・設計するときに多用する素材が、クリアガラスやミラーです。 


空間を閉じずに奥行きを伸ばす発想でいつもデザインします。


 


A.P.C HOMMEの美しさって空間に対する自覚だと思うんですよね。


だって、じゃないと真ん中の通路とかいらないじゃないですか笑


左の区画も2階建にしちゃえばいいし。


いやーズルい笑


 


 







 


 


【建築】


 


 


さて、建築についてですが、こちらはサラッと。


 


まず建築の系譜について大枠を抑える場合「プリツカー賞」を受賞している建築家を全てリサーチするのがオススメです。


 


プリツカー賞というのは建築界のノーベル賞だと思ってください。


 


ルイス・バラガン


丹下健三


安藤忠雄


ノーマン・フォスター


ザハ・ハディッド


ジャン・ヌーベル


SANAA(妹島和代・西島立衛)


 


などなど。


 


みなさんも聞いたことがある建築家の方がいるかもしれません。


 


とりあえず「プリツカー賞」でググってwikiへ飛ぶと日本人受賞者がすごく多いことに気づくと思います。


 


日本人建築家は世界でも「超優秀」です。


 


僕のお客様には建築学科には通っていた方が多いのですが、みなさん大学時代ものすごく勉強していた印象です。


研究室に泊まり込んで模型作って。。みたいな。


 


そりゃ世界でもトップクラスの建築家が日本から多数排出されるわ。って感じでした。


 


 








 


 


【プリツカー賞受賞者以外で重要なレジェンドたち】


 


プリツカー賞は比較的新しい賞なので、それ以外で建築について必ず抑えておかなくてはいけない方達がいます。


 


ル・コルビジェ


フランク・ロイド・ライト


ミース・ファンデルローエ


 


この3人。


 


長くなるので詳しくは書きませんが、必ず抑えておきましよう。


 


僕はミニマルなデザインが好きです。


ミニマルなデザインが好きな方は以下の文脈も抑えておきましょう。


 


1.BAUHAUS(バウハウス)


2.アドルフ・ロース


 


バウハウスはかつて存在したドイツの美術学校です。


建築のみならず、美術、写真、グラフィックなど、デザインにまつわる総合的な教育を行っていた機関です。




アドルフ・ロースはウィーンの建築家。


「装飾は罪である」という言葉が有名。 


気難しい人だったようで、舌鋒が鋭すぎて存命中は論敵も多かったようです。




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わかりにくいかもしれませんが、右奥の伝統的なヨーロッパ建築との違いがわかるかと思います。


「装飾」という形容詞を省き、主語と述語だけで建築するといったらわかりやすいでしょうか。


 


僕が思うにバウハウスとアドルフロースには思想的類似点があるのですが、源流は同じだけれど、そこから分かれていったようです。


↓ 


参考文献


 


ここら辺の文脈を掴むためにはそれこそ数日かけて参考文献を読む必要があるので、僕自身批評的な骨格は掴みきれていません。


 


ミニマルデザインを思想・文脈から理解したい方は調べてみることをお勧めします。


 


 


 


以上2.「建築・インテリアデザイン」編でした。


 


 


次回は3.「フォトイメージ」について書いていきます。


 


 


 


関山





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